
星空をきれいに撮りたいと思ったとき、最初に迷うのがレンズ選びです。
「広角がいいのは分かるけど、何mmがいいの?」「F1.8とF2.8ではどれくらい違う?」「手持ちの16-35mm F2.8 GM IIでも撮れる?」「三脚はどう立てる?」「シャッタースピードは何秒?」と、調べ始めるほど分からなくなりますよね。
先に結論から言うと、SONYフルサイズで星空を撮るなら、最もバランスがいいのはFE 14mm F1.8 GMです。
ただし、すでにFE 16-35mm F2.8 GM IIを持っているなら、まずはそれで十分に始められます。星空だけを本気で撮るならSIGMA 14mm F1.4 DG DN Art、軽さと価格のバランスならFE 20mm F1.8 Gもかなり現実的です。
この記事では、星空撮影に向くレンズの選び方、SONY Eマウントでおすすめのレンズ、三脚の設置方法、シャッタースピードやISOなどの設定まで、初心者にも分かるようにまとめます。
結論:星空撮影のレンズは「広い・明るい・軽い」のバランスで選ぶ
星空撮影に向くレンズは、次の3つが大事です。
- 広く写せること
- 明るいこと
- 持って行ける重さであること
星空は暗い場所で撮ります。だから、光をたくさん取り込める明るいレンズが有利です。また、星空と山、海、木、建物などを一緒に入れるために、広角レンズが使いやすいです。
ただし、明るくて広いレンズほど大きく重くなりがちです。星空撮影は夜の移動や寒さもあるので、軽さもかなり大事です。
| 重視すること | おすすめレンズ |
|---|---|
| 総合バランス | FE 14mm F1.8 GM |
| 軽さと価格 | FE 20mm F1.8 G |
| すでに持っているなら活用 | FE 16-35mm F2.8 GM II |
| 星景撮影を本気で突き詰める | SIGMA 14mm F1.4 DG DN Art |
| 風景も星も1本で撮りたい | 16-35mm F2.8クラス |
初心者にいきなり高額レンズをすすめるなら、理由が必要です。星空だけを撮る頻度が少ないなら、まず手持ちの広角ズームで撮ってみるのが一番安全です。
星空撮影でレンズに必要な条件
星空撮影では、普通の風景撮影とは少し違うポイントを見ます。
1. 焦点距離は14〜20mmが使いやすい
星空は広く写した方が迫力が出ます。
特に天の川を撮りたい場合は、14mm〜20mmくらいの広角が使いやすいです。24mmでも撮れますが、天の川全体や広い空を入れるには少し狭く感じることがあります。
| 焦点距離 | 星空撮影での印象 |
|---|---|
| 14mm | 空を大きく入れやすい。天の川や星景に強い |
| 16mm | 広さと扱いやすさのバランスが良い |
| 20mm | 軽量レンズが多く、構図も作りやすい |
| 24mm | 星空だけだと少し狭いが、景色を整理しやすい |
| 35mm | 星座や一部の空を切り取る用途向け |
最初の1本なら、14〜20mmが使いやすいです。
2. F値はできればF2.8より明るい方が有利
星空は暗いので、F値が小さいレンズほど有利です。
F1.8とF2.8では、取り込める光の量に差があります。F1.8の方がISOを下げたり、シャッタースピードを短くしたりしやすいです。
ただし、F2.8でも星空は撮れます。
実際、FE 16-35mm F2.8 GM IIのような広角ズームでも、設定と場所を整えれば十分楽しめます。最初からF1.4やF1.8の単焦点を買わないと撮れない、ということはありません。
F値の基本がまだ曖昧な人は、先にこちらを読んでおくと設定の理解がかなり楽になります。
3. 周辺の星が流れにくいレンズが理想
星空撮影では、画面の端の星が点に写るかも大事です。
レンズによっては、画面の端の星が鳥の羽のように伸びたり、にじんだりすることがあります。これは星空撮影ではかなり目立ちます。
初心者のうちは難しく考えすぎなくていいですが、星空を本気で撮りたいなら、星景撮影で評価の高い広角単焦点を選ぶ理由はここにあります。
SONYユーザー向けおすすめ星空レンズ比較
SONY Eマウントで星空を撮るなら、まず候補にしたいのはこの4本です。
| レンズ | 明るさ | 重さ | 特徴 | おすすめ度 |
|---|---|---|---|---|
| FE 14mm F1.8 GM | F1.8 | 約460g | 広い・明るい・軽い。総合力が高い | 5 |
| FE 20mm F1.8 G | F1.8 | 約373g | 軽くて扱いやすい。価格も比較的現実的 | 4.5 |
| FE 16-35mm F2.8 GM II | F2.8 | 約547g | 星以外の風景にも強い万能ズーム | 4 |
| SIGMA 14mm F1.4 DG DN Art | F1.4 | 約1,170g | 星景特化の明るさ。重いが本気向け | 4.5 |
それぞれ、向いている人が違います。
FE 14mm F1.8 GM|星空撮影の総合バランス最強候補
SONYユーザーが星空用レンズを1本選ぶなら、FE 14mm F1.8 GMはかなり強い候補です。
14mmという超広角で空を大きく入れられて、F1.8と明るく、しかも約460gと軽い。星空撮影で欲しい要素がかなり高いバランスでまとまっています。
良いところ
- 14mmで天の川を大きく入れやすい
- F1.8で星を明るく写しやすい
- 約460gで持ち運びやすい
- GMらしい高画質が期待できる
- 山や海と星空を一緒に撮りやすい
注意点
- 前玉が出ているので前面フィルターは使いにくい
- 14mmは広すぎて構図が散らかることがある
- 星空以外の日常用途では少し特殊
- 価格は高め
14mmはかなり広いです。空を大きく写せる反面、地上の被写体をどう入れるかが大事になります。
ただ、星空撮影では「広くて明るくて軽い」はかなり正義です。夜の山や高原に持って行くことを考えると、約460gという軽さは大きな魅力です。
FE 20mm F1.8 G|軽さと価格のバランスがいい現実的な1本
FE 20mm F1.8 Gは、星空撮影を始めたい人にかなり現実的なレンズです。
14mmほど広くはありませんが、20mmでも星空は十分撮れます。F1.8と明るく、約373gと軽く、67mmフィルターも使えるので、星空以外の風景やスナップにも持ち出しやすいです。
良いところ
- F1.8で星空に強い
- 約373gでかなり軽い
- 20mmは風景にも使いやすい
- 67mmフィルターが使いやすい
- 価格がGM単焦点より現実的
注意点
- 天の川を大きく入れるには14mmより狭い
- 星空と広い風景を一枚に入れるには構図を選ぶ
- GMではないので所有満足感は少し控えめ
初心者には、FE 20mm F1.8 Gが一番すすめやすいかもしれません。
理由は、星空専用になりにくいからです。日中の風景、旅、室内、動画にも使いやすいので、星空を撮らない日にも出番があります。
FE 16-35mm F2.8 GM II|すでに持っているならまず使うべき万能ズーム
FE 16-35mm F2.8 GM IIを持っているなら、星空撮影のためにすぐ単焦点を買い足す必要はありません。
F1.8単焦点よりは暗いですが、16mmから35mmまで使える自由度があります。星空だけでなく、夕景、朝焼け、山、街、旅行風景まで1本で撮れるのが強みです。
良いところ
- 16mmで広い星空を撮れる
- 24mmや35mmで星景を切り取れる
- 風景撮影にも旅行にも使える
- 約547gでF2.8ズームとして軽い
- フィルター運用もしやすい
注意点
- F2.8なのでISOは上がりやすい
- 星を止めるにはシャッタースピードの管理が大事
- 星空だけならF1.8単焦点に余裕がある
実際に星空撮影を始めるなら、まずは16mm・F2.8・10〜15秒・ISO3200〜6400あたりから試すのが分かりやすいです。
このレンズで撮ってみて、「もっと星を明るく写したい」「ISOを下げたい」「天の川をもっと楽に撮りたい」と感じたら、14mm F1.8や20mm F1.8を検討すればいいです。
SIGMA 14mm F1.4 DG DN Art|星景を本気で撮る人向け
SIGMA 14mm F1.4 DG DN Artは、星景撮影をかなり意識したレンズです。
14mmでF1.4という明るさは強烈です。星を明るく写しやすく、ISOを抑えたりシャッタースピードを短くしたりできます。
良いところ
- 14mm F1.4という星空向きのスペック
- 星景撮影向けの機能が多い
- 暗い場所でかなり有利
- 本気で天の川を撮りたい人向け
注意点
- 約1,170gとかなり重い
- レンズが大きく、持ち運びの覚悟が必要
- 星空以外の普段使いでは大げさに感じる
- 初心者の最初の1本としては少し攻めた選択
このレンズは、星空を撮る頻度が高い人向けです。
「年に数回星空を撮る」くらいなら、FE 14mm F1.8 GMやFE 20mm F1.8 Gの方が持ち出しやすいと思います。逆に、星景をメインテーマにしたいなら、SIGMA 14mm F1.4はかなり魅力的です。
どれを買うべき?目的別おすすめ
目的別に選ぶならこうです。
| 目的 | おすすめレンズ |
|---|---|
| 星空用の最適解が欲しい | FE 14mm F1.8 GM |
| 軽く始めたい | FE 20mm F1.8 G |
| すでに持っているレンズで始めたい | FE 16-35mm F2.8 GM II |
| 星空だけを本気で撮りたい | SIGMA 14mm F1.4 DG DN Art |
| 旅行と星空を1本で撮りたい | FE 16-35mm F2.8 GM II |
| コスパも気にしたい | FE 20mm F1.8 G |
僕なら、すでに16-35mm F2.8 GM IIを持っているならまずそれで撮ります。
そのうえで、星空撮影が楽しいと感じたらFE 14mm F1.8 GMを追加する流れが一番後悔しにくいと思います。
星空撮影の基本設定
レンズを選んだら、次は設定です。
最初はこの設定から始めると分かりやすいです。
| 設定項目 | 目安 |
|---|---|
| 撮影モード | Mモード |
| 記録形式 | RAW |
| F値 | 開放〜1段絞る |
| シャッタースピード | 8〜20秒 |
| ISO | 1600〜6400 |
| ホワイトバランス | 3500〜4200K |
| ピント | MFで星に合わせる |
| 手ブレ補正 | 三脚使用時はOFF推奨 |
| セルフタイマー | 2秒またはリモートシャッター |
最初の設定例としては、次のように考えると簡単です。
- 14mm F1.8:F1.8、15秒、ISO3200
- 20mm F1.8:F1.8、10〜13秒、ISO3200〜6400
- 16mm F2.8:F2.8、10〜15秒、ISO6400
- 24mm F2.8:F2.8、8〜10秒、ISO6400
星が暗ければISOを上げる。星が流れるならシャッタースピードを短くする。空が明るすぎるならISOを下げる。この順番で調整すると分かりやすいです。
最適シャッタースピードの考え方
星は止まっているように見えますが、実際には地球の自転で少しずつ動いています。
シャッタースピードを長くしすぎると、星が点ではなく線のように流れます。
初心者は、まず次の目安でOKです。
| 焦点距離 | 目安シャッタースピード |
|---|---|
| 14mm | 15〜20秒 |
| 16mm | 13〜15秒 |
| 20mm | 10〜13秒 |
| 24mm | 8〜10秒 |
| 35mm | 5〜8秒 |
昔から「500ルール」という目安があります。
500 ÷ 焦点距離 = 星が流れにくい秒数
ただし、最近の高画素カメラでは500ルールだと少し長すぎることがあります。α7 IVのような高画素機では、300〜400 ÷ 焦点距離くらいで考えると失敗が減ります。
たとえば16mmなら、400 ÷ 16 = 25秒ですが、実際には15秒前後から試す方が安心です。星を拡大して見たときに流れていたら、12秒、10秒と短くします。
ピント合わせの方法
星空撮影で一番つまずきやすいのがピント合わせです。
オートフォーカスでは星に合わないことが多いので、基本はMFで合わせます。
手順はこうです。
- レンズをMFにする
- 背面モニターで明るい星を探す
- 拡大表示にする
- ピントリングをゆっくり回す
- 星が一番小さく見える位置に合わせる
- 試し撮りして拡大確認する
無限遠マークに合わせればOK、と思いがちですが、実際には少しズレることがあります。
星が小さな点に見える位置を探すのが大事です。ピントが合っていないと、どれだけ高いレンズでも星がぼんやりします。
三脚の設置方法
星空撮影では三脚がほぼ必須です。
ただ立てるだけではなく、できるだけブレにくく設置することが大事です。
三脚設置の手順
- 地面が硬く安定した場所を選ぶ
- 脚は太い段から伸ばす
- センターポールはできるだけ上げない
- 脚をしっかり開く
- 雲台を確実に固定する
- カメラストラップが風で揺れないようにする
- シャッターは2秒タイマーかリモートで切る
- 撮影後に拡大してブレを確認する
特に大事なのは、センターポールを上げすぎないことです。
高さを出したくなりますが、センターポールを上げると揺れやすくなります。星空撮影では高さより安定を優先した方が失敗が減ります。
三脚選びについては、こちらの記事で詳しくまとめています。
星空撮影であると便利なもの
星空撮影では、カメラとレンズ以外にも準備が大事です。
- 三脚
- リモートシャッター
- ヘッドライト
- 予備バッテリー
- 防寒着
- レンズヒーター
- モバイルバッテリー
- レンズクロス
- 赤色ライト
- 手袋
特に防寒とバッテリーは大事です。
夜の山や高原は、想像より冷えます。寒いとバッテリーの減りも早くなります。星空撮影は待ち時間も多いので、撮影しない時間を快適に過ごせる準備が必要です。
星空撮影で失敗しやすいこと
初心者が星空撮影で失敗しやすいポイントもまとめておきます。
| 失敗 | 原因 | 対策 |
|---|---|---|
| 星が流れる | シャッタースピードが長すぎる | 秒数を短くする |
| 星がぼやける | ピントが合っていない | MFで星を拡大して合わせる |
| 写真がザラザラ | ISOが高すぎる | 明るいレンズを使う、ISOを下げる |
| 空が明るい | 街明かりや月明かり | 月齢と場所を確認する |
| ブレる | 三脚が揺れている | センターポールを下げる、2秒タイマーを使う |
| 寒くて集中できない | 防寒不足 | 撮影より先に防寒を準備する |
星空撮影は、設定だけではなく場所選びも大切です。
月が明るい日や、街明かりが強い場所では、どれだけ良いレンズを使っても星は写りにくくなります。月齢、天気、雲量、光害を確認してから行くのがおすすめです。
星空撮影に向いている場所
長野県なら、阿智村、美ヶ原、高ボッチ周辺などは星空撮影の候補になります。
ただし、星空は天気と月齢の影響が大きいので、行けば必ず撮れるわけではありません。撮影旅として行くなら、昼の風景も撮れる場所を組み合わせると満足度が上がります。

結局、最初に買うならどのレンズ?
SONYユーザーが星空撮影用に最初の1本を選ぶなら、僕の結論はこうです。
- すでに16-35mm F2.8 GM IIを持っている:まずそれで撮る
- 星空用に1本買い足す:FE 14mm F1.8 GM
- 軽さと価格も重視する:FE 20mm F1.8 G
- 星景だけを本気で突き詰める:SIGMA 14mm F1.4 DG DN Art
いきなり星空専用レンズを買う前に、まずは手持ちの広角レンズで一度撮ってみるのがおすすめです。
実際に撮ってみると、自分が欲しいものが見えてきます。
もっと広く撮りたいのか、もっと明るく撮りたいのか、もっと軽くしたいのか。それが分かってから買い足す方が後悔しにくいです。
よくある不安と回答
FE 16-35mm F2.8 GM IIでも星空は撮れますか?
撮れます。
F1.8単焦点よりISOは上がりやすいですが、16mm F2.8で十分星空撮影を始められます。まずは16mm、F2.8、10〜15秒、ISO3200〜6400で試してみてください。
星空撮影にF1.8は必要ですか?
必須ではありませんが、かなり有利です。
F1.8ならISOを下げやすく、シャッタースピードも短くしやすいです。ただ、F2.8でも場所と設定を整えれば撮れます。
14mmと20mmならどちらがいいですか?
星空を大きく広く撮りたいなら14mm、日中の風景や旅行にも使いやすい方を選ぶなら20mmです。
星空特化ならFE 14mm F1.8 GM、普段使いも重視するならFE 20mm F1.8 Gが選びやすいです。
三脚は軽量タイプでも大丈夫ですか?
風が弱い場所なら使えます。
ただし、星空撮影では長秒露光になるので、軽すぎる三脚はブレやすいです。センターポールを上げず、脚を低めにして使うと安定しやすくなります。
手ブレ補正はONのままでいいですか?
三脚に固定する場合はOFFがおすすめです。
機種や状況によって差はありますが、長秒露光では手ブレ補正が逆に微妙な揺れを作ることがあります。三脚使用時はOFFにしておくと安心です。
星空撮影で一番大事なのはレンズですか?
レンズも大事ですが、場所、月齢、天気、ピント、三脚の方が失敗に直結します。
良いレンズを使っても、月が明るい日や街明かりが強い場所では星は写りにくいです。まずは暗い場所、晴れた空、安定した三脚を準備することが大事です。
まとめ:星空撮影は、レンズ選びより先に「撮れる状態」を作るのが大事
星空撮影におすすめのレンズは、SONYユーザーならFE 14mm F1.8 GMがかなり強いです。
広い、明るい、軽い。この3つが揃っていて、星空撮影との相性が良いです。
ただし、すでにFE 16-35mm F2.8 GM IIを持っているなら、まずはそのレンズで撮ってみるのがおすすめです。星空撮影は、レンズだけでなく、場所、月齢、天気、三脚、ピント合わせ、設定で結果が大きく変わります。
最初はこの設定から始めてください。
- Mモード
- RAW
- F値は開放
- 14〜16mmなら10〜15秒
- ISO3200〜6400
- MFで星にピント
- 三脚+2秒タイマー
この基本を押さえるだけで、星空撮影の失敗はかなり減ります。
星空がきれいに写ったときの感動はかなり大きいです。少し準備は必要ですが、カメラを持っていてよかったと思える撮影ジャンルだと思います。
関連記事
参考情報
- Sony FE 14mm F1.8 GM 公式製品情報
- Sony FE 20mm F1.8 G 公式製品情報
- Sony FE 16-35mm F2.8 GM II 公式製品情報
- SIGMA 14mm F1.4 DG DN Art 公式製品情報

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