
はじめに
「α7IVってフルサイズなのに、APS-Cモードって何のためにあるの?」
ぼく(チュートラール)も最初はそこが謎でした。フルサイズを買ったのにわざわざ小さく使う意味があるのか、と。
使い込んでみると、APS-Cモードには「ここでしか出せない便利さ」があると分かりました。設定方法と、実際にどんな場面で使うかを解説します。
APS-Cモードとは何か
フルサイズセンサーの中央部分だけを使うモード
α7IVのフルサイズセンサー(36mm×24mm)のうち、APS-Cサイズ相当(約23.5mm×15.6mm)の中央部分だけを使って撮影するモードのことです。
イメージは「大きな画用紙の中心だけ切り取って使う」感覚です。
これをオンにすると2つのことが起きます。
① 1.5倍の望遠効果が得られる
センサーの中央を切り取ることで、画角が1.5倍望遠側にシフトします。50mmのレンズなら75mm相当、200mmなら300mm相当の写り方になります。
焦点距離換算とは: フルサイズ基準でどのくらいの画角になるかを示した数値のこと。APS-Cモードでは実際の焦点距離×1.5で求められます。
② 有効画素数が約1,400万画素に下がる
通常3,300万画素のα7IVが、APS-Cモードでは約1,400万画素になります。SNSや小サイズ用途では問題ないレベルですが、大判プリントや大きくトリミングしたい用途では注意が必要です。
設定方法【手順】
手動でオン・オフする場合
MENUボタン → カメラ設定1 → 画質/画像サイズ
→ APS-Cサイズクロップ → ON
APS-C専用レンズ装着時だけ自動でオンにする場合
MENUボタン → カメラ設定1 → 画質/画像サイズ
→ APS-Cサイズクロップ → 自動
「自動」設定にしておくと、APS-C専用設計のEマウントレンズ(レンズ名が「E ○○mm」表記のもの)を装着したときだけ自動でAPS-Cモードに切り替わります。フルサイズ用レンズのときは通常のフルサイズモードのまま動くため、普段使いは「自動」にしておくのがもっとも扱いやすいです。
カスタムキーに登録してワンタッチ切り替え
撮影中に素早くオン・オフしたい場合は、カスタムキーへの登録が便利です。
MENUボタン → セットアップ → 操作カスタマイズ
→ カスタムキー/ダイヤル設定
→ 任意のボタンに「APS-Cサイズクロップ」を割り当て
ぼくはC3ボタンに登録しています。撮影中に指一本でオン・オフを切り替えられるため、流れを止めずに使えます。
実際にAPS-Cモードを使う3つの場面
場面① 望遠をもう少し伸ばしたいとき
ぼくが一番よく使う場面です。70-200mm F2.8 GM II を使っていて「200mmでも届かない」シーンでAPS-Cモードをオンにすると、105〜300mm F2.8相当になります。レンズ交換の手間ゼロで望遠域を拡張できます。
場面② APS-C専用レンズを使うとき
APS-C専用のEマウントレンズはフルサイズセンサー全体をカバーするイメージサークルを持っていないため、フルサイズのまま使うと四隅が黒く暗くなる「ケラレ」が発生します。
ケラレとは: レンズが光を投影できる範囲が不足して、写真の四隅が黒くなる現象のこと。
APS-Cモードにすることで、このケラレが解消されて正常に使えます。
場面③ 軽量システムで撮りたいとき
α7C IIにコンパクトなAPS-C専用レンズを組み合わせてAPS-Cモードで運用すると、小型・軽量でありながら望遠域もカバーできるシステムが組めます。荷物を減らしたい旅行・街撮りに重宝します。
APS-Cモードの注意点
- 画素数が3,300万→1,400万画素に下がる。大判プリント用途には不向き
- 広角撮影では画角が狭くなる。20mmが30mm相当になるため「思ったより狭い」になりやすい
- オンのまま忘れやすい。EVFやモニターに「APS-C」表示が出るので、撮影前に確認する習慣をつけること
まとめ
- APS-Cモード=フルサイズセンサーの中央だけ使うモード
- 1.5倍の望遠効果が得られる代わりに、画素数が1,400万画素に下がる
- 設定は「自動」にしておくのが初心者に最適
- カスタムキーに登録すればワンタッチで切り替え可能
まずカスタムキーに登録して、次の望遠撮影でオンにしてみてください。「あ、これ便利だ」と感じた瞬間に使いどころが自然と見えてきます。
チュートラール / ブログ「αの視点」
使用機材:SONY α7IV・SONY α7C II
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